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A 美術史講座「キリスト教図像学入門 新約聖書篇」
キリスト教美術は長らく西洋美術の中核を占め続けてきました。とりわけ 1000 年近く続いた中世においては美術の大部分がキリスト教主題の作品でした。ローマ帝国によるキリスト教公認以後の教会堂装飾において一貫して中核を占めてきたのは新約聖書で、数々の新約主題の「予型」を含む旧約聖書の方はあくまでも副次的存在に留まっていました。新約聖書という名称は、 旧約すなわち 「古来の契約」に代わる神との「新しい契約」がイエス・キリストによってなされたとする初代教会によって定められたものです。マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの4福音書、使徒言行録(使徒行伝)、パウロやペトロの書簡(集)、そして黙示録の計 27 巻で構成されていますが、造形化の対象は福音書(+使徒言行録)と黙示録だけにほぼ限定されており、とりわけイエスの幼年時代と受難から復活までが圧倒的な中心を占めていますので、この講義のプログラムもそれに従っています。
第1回ではキリスト降誕の前史として、 聖書には含まれていない 『原ヤコブ福音書』 の主人公であるヨアキムとアンナ(聖母マリアの母)の伝説を取り上げる一方、キリスト教美術の中で図抜けて作例の豊富な「聖母子像」は省いて、次年度開講予定の「天使・聖母マリア・聖人の図像学」の方で扱います。
講座概要
初回トライアル 3,500円(継続の場合は差額で受講可能)【コードA-1】
各回のテーマ
第1回(4/22) 聖三位一体~ヨアキムとアンナ~受胎告知~御訪問~ベツレヘムへの旅~降誕
第2回(5/27) 羊飼いへのお告げ・羊飼いの礼拝~割礼~マギの礼拝~嬰児虐殺~聖家族のエジプト逃避
第3回(6/24) (キリストの幼時~)博士たちとの議論~洗礼者ヨハネの説教~キリストの洗礼~使徒たちの召命~キリストの変容~カナの婚宴
第4回(9/16) ラザロの復活~エルサレム入城~神殿の清め~弟子たちの足を洗うキリスト~最後の晩餐
第5回(10/21) ゲツセマネの祈り~捕縛~キリストの尋問~エッケ・ホモ~十字架の道行~磔刑~十字架降下・キリスト哀悼
第6回(11/18) 埋葬~墓を訪れる聖女たち~復活~我に触れるな~エマオの晩餐~トマスの不信~キリストの昇天~聖霊降臨 [聖母の死~聖母被昇天]
講師プロフィール
高橋達史(たかはし・たつし)
青山学院大学名誉教授。1951年東京生まれ。東京大学文学部卒、同大学大学院とアムステルダム市立大学で西洋美術史を学ぶ。東京大学助手、東京経済大学助教授、青山学院大学教授を歴任したのち2020年3月に定年退職。17世紀オランダ絵画を中心とするフランドル・オランダ絵画史、とりわけ風俗画から出発したが、現在では関心が13〜14世紀と19世紀の双方向に大きく拡散している。著書(すべて共著)は『歴史画』(集英社)、『フェルメール』(中央公論社)、『レンブラント』(朝日新聞社)など。音楽図像学の分野での論考には「音楽図像学への誘い」(『季刊コンソート』1987-89年)、連載「音楽家のイコノロジー」(『ListenView』1989-91年)、連載「オーケストラから締め出された楽器たち」(『春秋』2000-01年)、「沈黙の音楽が語るもの 17世紀絵画における楽器のシンボリズム」、「オルフェウスの遺産 -絵画に見る〈音楽の慰め〉」(ともに1988年)、「毎日が日曜日、もしくは絵空事の農村像 《農民カンタータ》の美術史的背景」(1998年)、「〈絵に描いた笛〉のメッセージ」(1999年)などがある。2005年10月の日本音楽学会シンポジウムでは「複製版画と印刷楽譜」の発表を行った。
受講方法
※本講座は、Web会議システム「Zoom(ズーム)」を使ってオンラインで行います。
※講座の録画を受講者に配信いたしますので、当日欠席された場合でも後日視聴が可能です。
※お申し込み受付後、受講方法や資料に関するご案内メールをお送りします。
お申し込み後1週間以上経ってもメールが届かない場合は、お手数ですが事務局までお問い合わせください。
