動画視聴
対面:東京
M 中世の音楽「マショーの世俗歌曲を歌う」
14世紀、中世フランスを代表する作曲家ギヨーム・ド・マショー Guillaume de Machaut (ca. 1300 - 1377)はその宗教作品「ノートル・ダム・ミサ」が有名ですが、実はその作品の大部分は世俗的な歌曲です。様々な定型詩に基づく単旋律の歌曲の他、2声、3声の多声曲も数多く残されています。聖職者であり、宮廷の官僚でもあり、そして何よりも長編詩をいくつも創作した詩人でもありました。この講座ではそんなマショーの特に優れた作品をいくつか練習します。単旋律、多声の両方を取り上げる予定です。前期はすべて動画講座で、まず長編叙事詩の一例として『真実の物語』とそこに含まれる音楽作品を解説した後、音楽と文学の両面からマショーの魅力に迫ります。後期6回の実践編はすべて対面講座で、古フランス語の発音を学びながら皆さんで曲を練習、最終的に発表会で演奏できるように仕上げていきます。現代譜も参考にしながら14世紀のオリジナル楽譜を使って歌います。
※理論編のみ、実践編のみをお申し込みいただくことも可能です。
※理論編はお好きな回のみをお申し込みいただくことも可能です。
※終了した理論編は動画で受講していただくことが可能です。
マショーの生涯とその時代については次の動画をぜひご覧ください:
mM「マショーとその時代」(講師:宮崎晴代)
講座概要
花井尚美(模範演奏・歌唱指導)
ジョルジュ・ヴェスィエール(発音指導・文学講義)
実践編 9/10 10/15 11/12 12/3 2024/1/14 2/11
発表会 2024/2/12(月・祝)
理論編4回 12,000円 (理論編のみ各回 3,500円)
実践編6回と発表会 21,000円 ※受付を終了いたしました。
各回のテーマ
理論編 4回(動画視聴によるオンライン講座)【担当】
第1回(4/30) 『真実の物語』(Le Voir Dit)の解説(花井尚美による実演付き)【ヴェスィエール】※終了しました。
第2回(5/14) マショーの世俗作品概観【宮崎】※終了しました。
第3回(6/11)(6/18)に変更 マショーの文学的特質【ヴェスィエール】※終了しました。
第4回(7/16) 練習曲の記譜と歌詞解説【宮崎・ヴェスィエール】※終了しました。
実践編 6回(対面講座)
練習予定曲
「私は心をここに置いて行く/恋人よ、あなたは悲嘆に暮れて/奥方よ、あなたのおかげで」
"Sanz cuer m’en vois / Amis, dolens / Dame, par vous"
「わが終わりはわが始まり」"Ma fin est mon commencement"
「私の中に/愛と美/苦々しい」"Quant en moy / Amour et biaute / Amara valde”
「たとえ遠くに離れていようと」"Comment qu’a moy" ほか
第5回(9/10) 練習曲の譜読みと発音練習1【花井・ヴェスィエール】※終了しました。
第6回(10/15) 練習曲の譜読みと発音練習2【花井・ヴェスィエール】 ※終了しました。
第7回(11/12) 発表会に向けた総合練習1【花井】 ※終了しました。
第8回(12/3) 発表会に向けた総合練習2、講義「マショーの名曲紹介」【花井・宮崎】 ※終了しました。
第9回(1/14) 発表会に向けた総合練習3【花井】 ※終了しました。
第10回(2/11) 発表会に向けて仕上げ練習4【花井】
※現在「理論編」(動画受講)のみ、お申し込みを受け付けしております。
講師プロフィール
宮崎晴代(みやざき・はるよ)
武蔵野音楽大学音楽学学科および同大学院修士課程音楽学専攻修了。米国フロリダ州立大学大学院博士課程でCertificate in Early Musicを取得後、東京大学先端科学技術研究センター協力研究員として、音楽における時間論と記譜法を研究する。大学で中世・ルネサンス時代の音楽理論研究を行う一方、中世音楽合唱団に所属し、演奏活動も行っている。日本音楽学会、アメリカ音楽学会、西洋中世学会各会員。国際音楽資料情報協会(IAML)日本支部事務局長。著書『バロック音楽の名曲』(2008)、共訳書『グロケイオ「音楽論」全訳と手引き』、『ミクロログス(音楽小論):全訳と解説』など。東京芸術大学、武蔵野音楽大学、昭和音楽大学、各講師。4月よりNHK-FM番組「古楽の楽しみ」パーソナリティ。
花井尚美(はない・なおみ)
オランダ王立デン・ハーグ音楽院バロック声楽科、ブラバンド音楽院古楽声楽アンサンブル科(レベッカ・ステュワート氏による)をそれぞれソリスト・ディプロマを取得して卒業。オランダの様々なアンサンブルなどで活動後、日本ではヴォーカル・アンサンブル カペラでグレゴリオ聖歌とフランドルのポリフォニー音楽を長年に歌い、ジョスカン・デ・プレミサ全集を録音した。中世から現代まで一千年のシャンソンを歌っている。時々アラブやトルコの民族音楽も歌う。CD「デュファイ・ラメント」(アントネッロ共演)、毎年デュファイばかりを歌うデュファイ祭、女声アンサンブル・ド・リーフテ、ルクス・ヴィヴェンスなど主催。ヒルデガルトの聖歌を歌う naomi online salon を開催中。
ジョルジュ・ヴェスィエール(Georges Veyssière)
獨協大学外国語学部フランス語学科専任講師。NHKラジオ講座「まいにちフランス語」(入門編)講師(2021年4月〜9月)。パリ第4大学でフランス中世文学、パリ第3大学でフランス語教授法の修士号取得。2019年4月からWEBコラム『三省堂 WORD WISE-WEB「歴史で謎解き!フランス語文法」を連載中。主要論文:「中世抒情詩における獅子のモチーフ: ペラン・ダンジクールの詩を例に」、「Copie, authenticité et originalité dans les "chansonniers" de trouvères : un bref panorama」、「Et je suis cil qui ne puis oblïer : l’oubli dans les chansons de Gace Brulé」。
受講方法
※理論編は、講師が事前に録画した動画を視聴いただきます。配信日以降、視聴期間中、お好きな時間に何度でもご覧いただけます。
※動画は「vimeo」を利用して配信いたします。PC、スマートフォン、タブレットのいずれからでもご視聴いただけます。
※実践編は、感染予防対策を施したうえで、対面で開催いたします。アーカイブ動画の配信はございません。
※お申し込み受付後、受講方法、資料などを記載したメールをお送りいたします。お申し込み後2日以上たってもメールが届かない場合は、恐れ入りますが事務局までお問合せください。