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MhA 音楽史講座A「ルネサンス音楽の〈理論〉と〈実践〉」〜16世紀音楽をゼロから学ぶための分析と解釈
この講座では、ルネサンス音楽を演奏する上で役立つ理論、アイデア、歴史的背景を包括的に扱い、より深い理解を目指します。最も重点が置かれるものが同時代、すなわち16世紀の音楽理論です。古楽の演奏解釈を行う上で、同時代の理論的側面、当時の音楽家たちが我々とは異なるどのようなイディオムで自らが演奏する音楽を理解し、言語化していたのかを知ることは非常に重要です。この講座では、3つのセクションを設け、16世紀の様々な理論的イディオムを深掘りしていきます。それらは度々、現代における演奏実践・ルネサンス音楽に対するイメージとは大きく異なる姿を見せてくれるでしょう。理論的な側面を多く扱いますが、当時の音楽の初学者のための教材などを用い、文字通り当時の学習者も辿ったであろう道筋を「ゼロから」学んでゆきます。普段、ルネサンス音楽を演奏していて「ここはどう考えたら良いんだろう?/どう人に伝えたら良いんだろう?」「単に音に出すだけではなく、楽譜に書かれたことをもっと知りたい/解釈できるようになりたい」と思ったことのある全ての方に向けた講座です。
※導入・理論編、分析編1・2のみをお申し込みいただくことも可能です。
※配信が終了した回もお申し込みいただくことが可能です。
講座概要
導入・理論編 4回 12,000円
分析編1&2 6回 18,000円
各回のテーマ
<導入編>
第1回(6/24) 導入:「ルネサンス音楽」なんて存在しない!?時代区分の罠 ※配信しました。
<理論編>
第2回(7/22) 16世紀の音楽の教科書を読む:そこで扱われているトピックとは? ※配信しました。
第3回(8/12) ルネサンスの楽譜:現代の楽譜と同じ情報/異なる情報 ※配信しました。
第4回(9/2) 音楽を読むための「文法」:対位法とカデンツの話 ※配信しました。
<分析編1「第一の作法」>
第5回(10/21) フランドル楽派の対位法:「お手本」としての第一の作法 ※配信しました。
第6回(11/11) 綺麗なだけではないポリフォニー?:ヴィラールトと「音程によるアフェット」 ※配信しました。
第7回(12/2) 当時の人たちはいかに旋法を理解したか?:イタリアの出版曲集に見る旋法性 ※配信しました。
<分析編2「第二の作法」>
第8回(1/6) バロックを準備した「第二の作法」とは?:デ・ローレのマドリガーレにおける「不協和音の許容」 ※配信しました。
第9回(1/20) 半音階(クロマティック)を探して:その源泉、ヴィチェンティーノの理論と楽曲
第10回(2/10) Versus the 'given':ルネサンスVSバロック、ア・カペッラVS器楽、現代の演奏様式VS当時の資料から読み取れること
講師プロフィール
菅沼起一(すがぬま・きいち)
京都市出身。東京藝術大学音楽学部古楽科(リコーダー)を経て、同大学院修士課程(音楽学)を大学院アカンサス音楽賞を受賞して修了。同大学院博士後期在籍中の2016〜2018年度、日本学術振興会特別研究員(DC1)。バーゼル・スコラ・カントルム(スイス)音楽理論科を修了し、現在フライブルク音楽大学(ドイツ)との共同博士課程に在籍。スコラ・カントルムで記譜法の授業などを担当する他、ルドルフ・ルッツ指揮J. S. バッハ財団の公演に参加するなど、リコーダー演奏と音楽学研究の二足の草鞋を履いた活動を行なっている。2019〜20年度ローム・ミュージック・ファンデーション奨学生。2021年度第12回日本学術振興会「育志賞」受賞。
受講方法
※この講座は、講師が事前に録画した動画を視聴いただきます。配信日以降、視聴期間中、お好きな時間に何度でもご覧いただけます。
※動画は「vimeo」を利用して配信いたします。PC、スマートフォン、タブレットのいずれからでもご視聴いただけます。
※お申し込み受付後、受講方法、資料などを記載したメールをお送りいたします。お申し込み後2日以上たってもメールが届かない場合は、恐れ入りますが事務局までお問合せください。