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花井哲郎 HANAI, Tetsuro
専門:古楽演奏

指揮
声楽
オルガン・チェンバロ・クラヴィコード

宗教音楽
グレゴリオ聖歌
中世・ルネサンス・バロック音楽


1960年東京生まれ。
幼少より音楽家の両親にピアノ、ヴァイオリンなど音楽の手ほどきを受ける。
中学校ではフルート、高校・大学ではオーケストラでヴィオラを演奏。
オルガンを植田義子氏に、チェンバロを渡邊順生氏に、声楽を橋本周子氏に、指揮法を高階正光氏にそれぞれ師事。日本基督教団柿の木坂教会および日本聖公会聖パウロ教会にてオルガニスト、聖歌隊指揮者を務める。

1978年
早稲田大学第一文学部入学、在学中2年間ドイツに留学、Oberurselにあるルーテル派独立教会神学院にてラテン語、ギリシャ語、哲学、神学を学ぶ。

1984年
早稲田大学第一文学部哲学専攻を卒業。同大学院に入学、同年中退。

1986年
オランダ・アムステルダム・スウェーリンク音楽院に入学、オルガンをハンス・ファン・ニューコープに、チェンバロをアネケ・アウテンボスに師事。

1988年
ロッテルダム音楽院に入学、合唱指揮をバーレント・スヒュールマンに、管弦楽指揮をアリー・ファン・ベークに師事、1992年合唱指揮実技ディプロマ(PD)を、1994年合唱指揮演奏家ディプロマ(UM)および管弦楽指揮実技ディプロマ(PD)を取得して卒業。

その後ブラバント音楽院にてレベッカ・ステュワートに古楽声楽アンサンブルを学ぶ。さらにグレゴリオ聖歌を研究するためマーストリヒト音楽院、スイス・エンゲルベルク修道院などの講習会に参加、またアムステルダム・スコラ・カントールムの歌手として毎日曜日の聖務日課を歌うほか、フランス・ソレムやオランダ・ファールスなどベネディクト会の修道院に定期的に滞在、グレゴリオ聖歌の研鑽を積む。アムステルダム室内合唱団、ド・リーフデ教会聖歌隊、ザントフォート・オラトリオ合唱団、アムステルダム日本女声合唱団等の指揮者をつとめ、モンテヴェルディ「聖母マリアの晩課」、バッハ「クリスマス・オラトリオ」、ハイドン「天地創造」などをはじめとして、モーツァルト、ハイドンなどのミサ曲、ルネサンス、バロックのアカペラ宗教曲等多数演奏。

オルガニスト、チェンバリストとしても演奏活動を行う。クラヴィコード奏者としては、オランダ・クラヴィコード協会主催の演奏会・講習会で演奏、また中世音楽アンサンブル「スーパーリブルム」にポルタティ-フ・オルガン(オルガネット)奏者として参加、欧州各地で演奏、録音を行う。

アムステルダム補習校教諭、ロッテルダム日本人学校音楽科教諭を務める。

1996年
(株)ダイナワード勤務、EU駐日代表部の広報誌「ヨーロッパ」の編集を担当。(~1998年)
キリスト教音楽をレパートリーとする混声合唱団「東京スコラ・カントールム」の指揮者を務め、「マタイ受難曲」などのバッハの4大宗教作品をはじめ、様々な時代の教会音楽を年2回の定期慈善演奏会にて指揮。(~2005)

1997年
宗教音楽研究所「聖グレゴリオの家」本科講師(合唱)を務める。(~2001年)
「ヴォーカル・アンサンブル カペラ」を結成。ジョスカン・デ・プレをはじめとしたフランドル楽派の宗教音楽を専門とする、10人の専門歌手によるグループの音楽監督として、東京、宇都宮、広島、京都などで多数の演奏会・レクチャーコンサートなどを開催。(~現在)
グレゴリオ聖歌とルネサンス宗教曲を歌う会「プロ・ムジカ・リトゥルジカ」を主宰、グレゴリオ聖歌とルネサンス・ポリフォニーによる晩課の祈りを定期的に歌う。(~2007年)

1998年
中世女声アンサンブル「ド・リーフデ」の指導を始める。中世・ルネサンスの様々な作品を、当時の楽譜を用いて歌う女声のみのアマチュア・アンサンブル。(~2007年)
バッハのカンタータ全曲演奏を進行させている合唱・管弦楽団「バッハ・カンタータ・アンサンブル」の指揮者となり、毎年バッハのカンタータを演奏。(~現在)

1999年
聖アンセルモ・カトリック目黒教会オルガニストを務める。

2000年
ヴォーカル・アンサンブル カペラのメンバーを中心とした18人の古楽専門歌手と数人の通奏低音奏者による小合唱団「東京バロック・シンガーズ」を組織し、演奏会を行う。(~2001年)

2001年
明治学院大学グリークラブの指導を始める。16、17世紀の宗教曲を中心に年に2回の演奏会を指揮。(~2010年)
朝日カルチャーセンター講師(グレゴリオ聖歌・教会ラテン語)を務める。(~2009年)
ヴォーカル・アンサンブル カペラの初CD「サルヴェの祈り」を女子パウロ会よりリリース(レコード芸術誌準推薦)。

2002年
ベルギーで毎年開催されている古楽祭 Laus Polyphoniae に、ヴォーカル・アンサンブル カペラとして参加、選ばれて音楽祭公式行事の一つ International Young Artists' Presentation に出演する。
カトリック金沢文庫教会における月例のグレゴリオ聖歌講習会の指導を始める。(~2007年)
大阪ベルギーフランドル交流センター主宰の「ルネサンス合唱講座」の講師となり、計量記譜法で15世紀の宗教音楽を歌うワークショップを定期的に指導。(~2008年)
ヴォーカル・アンサンブル カペラのレパートリーを同じ理念・スタイルで歌うアマチュアのグループ「アラミレ」の指導を始める。(~現在)

2003年
花井尚美の歌を中心に、フィドル、ゴシック・ハープなどの楽器を加えた「アンサンブル・デュファイ」を結成。中世・ルネサンスの世俗歌曲の演奏にも取り組む。
ヴォーカル・アンサンブル カペラの第2弾CD「Puer natus est! ~幼子が生まれた!」をレグルスより発売(レコード芸術誌特選)。

2004年
ヴォーカル・アンサンブル カペラの第3弾CD「Dulces exuvie ディドーの嘆き」をレグルスより発売(レコード芸術誌準推薦)。
鎌倉カトリック雪の下教会における月例のグレゴリオ聖歌研究会の指導を始める。(~2009年)

2005年
国立音楽大学非常勤講師となる。「合唱」および「合唱指導者コース」を担当。(~現在)
器楽・声楽10数名のソリストによる、17世紀の宗教音楽を主なレパートリーとする古楽アンサンブル「コントラポント」を結成。6月にデビュー演奏会を開催。(~現在)
「フォンス・フローリス古楽院」開設、グレゴリオ聖歌の講座と、計量記譜法でルネサンス音楽を歌うクラスを指導。(~現在)
ミサなど実際の典礼でグレゴリオ聖歌とポリフォニーを歌うことを目的としたアマチュア合唱団である「聖歌奉唱団」の指導を始める。(~2007年)
明治学院大学グリークラブ卒業生を中心とした合唱団「東京古楽倶楽部」の指導を始める。(~現在)

2006年
ヴォーカル・アンサンブル カペラ4枚目のCD「マショー ノートル・ダム・ミサ」をリリース。
2~3年に一度の演奏会を開催するプロジェクト合唱団「合唱団フォンス・フローリス」結成。9月、東京カテドラル聖マリア大聖堂にて、シャルパンティエ「テ・デウム」、ド・ラランド「深き淵より」を、80名の合唱と30名の古楽器オーケストラにより演奏、好評を博す。
指導団体、古楽院受講生等の合同による年1回の「フォンス・フローリス発表会」第1回を開催(~現在)。

2007年
ラテン語ミサを奉唱するために、男声によるグレゴリオ聖歌の聖歌隊「聖母兄弟団」を発足、指導にあたる。始めは荒井金蔵神父司式のもと東京カテドラル地下聖堂で、後に神言会の西脇純神父を協力神父に迎え女子パウロ会聖堂、聖心女子大聖堂でミサを行う。(~2011年)
4月1日開局のTBS系クラシック専門デジタルラジオ局「Ottava」の番組テーマ曲とステーション・ジングルをヴォーカル・アンサンブル カペラが担当、録音を行う。
長野県富士見町にて年に1回の夏期グレゴリオ聖歌講習会を始める。最終日には三位一体ベネディクト修道院で御ミサの奉唱を行う(~2015年)
女声6人の古楽歌手を中心としたグループ「アンサンブル・フォンス・フローリス」を指導、演奏会を行う。
NHK FM ベストオブクラシック「古楽週間」の解説者を務める
10月、ヴォーカル・アンサンブル カペラがルクセンブルグのグレゴリオ聖歌フェスティヴァル le journees du chant Gregorien 2007に招聘され公演、大好評を博す。
12月、ヴォーカル・アンサンブル カペラ5枚目のCD『清けきおとめ(さやけきおとめ)』Virgo Serenaをリリース。

2008年
ヴォーカル・アンサンブル カペラのCD『清けきおとめ(さやけきおとめ)』Virgo Serenaが朝日新聞推薦盤、「レコード芸術」特選、「音楽現代」推薦盤となる。
古楽演奏家のための講座「計歌会」の指導を始める(~現在)

2009年
フォンス・フローリス古楽院関西講座開講(~現在)。
11月 ヴォーカル・アンサンブル カペラ6枚目のCD『ミサ《御父の母にして娘》』をリリース(ジョスカン・デ・プレ ミサ曲全集第1集)。

2010年
2月 明治学院大学の新オルガンで演奏会を行う
9月 古楽アンサンブル「コントラポント」に合唱部門を新設、バロック・オーケストラと合唱という編成でフランス・バロック宗教音楽の演奏会を行う
11月 アーノンクール公開演奏会の通訳を務め、自分の音楽の原点を再認識する
関根敏子先生のフランス・バロック音楽講座を定期的に開催、毎回冒頭にチェンバロ演奏を行う

2011年

2月 ヴォーカル・アンサンブル カペラ7枚目の CDミサ《フェラーラ公エルコレ》をリリース(ジョスカン・デ・プレ ミサ曲全集 第2集)。
トマス・ルイス・デ・ビクトリア没後400年記念企画を主催、その第1回として2月にグレゴリオ聖歌とビクトリアの聖週間聖務日課曲集による「テネブレの祈り」を古楽院発表会として開催。
4月 NHK-FM の新番組「古楽の楽しみ」解説者に就任、毎週日曜の朝6時から、中世・ルネサンスの音楽を解説。(~2011年9月)
7月 ヴォーカル・アンサンブル カペラ西日本ツアー(西宮、福岡、鹿児島で公演)を行う。
11月 ヴォーカル・アンサンブル カペラ8枚目の CDミサ《パンジェ・リングァ》をリリース(ジョスカン・デ・プレ ミサ曲全集 第3集)、朝日新聞推薦盤、『レコード芸術』誌準特選に選ばれる。
12月 NHK-FM 大晦日の特別番組「黄金時代スペインの音楽~ビクトリア没後400年~」に出演(メインキャスト:金澤正剛氏、村治佳織氏。進行:黒崎あゆみアナウンサー)。また番組のために録音したヴォーカル・アンサンブル カペラによるビクトリアの演奏(ミサ《アヴェ・マリス・ステラ》より抜粋)が放送される。

2012年

2月 古楽アンサンブル「コントラポント」に、京都からアンサンブル・プリンチピ・ヴェネツィアーニを招聘、ビクトリア没後400年記念企画を閉じる公演を行う。
4月 NHK-FMの番組「ビバ!合唱」の案内人として、毎月第2日曜の朝7時20分から、中世・ルネサンスの音楽を解説(~2015年3月)。
5月 福島県高等学校教育研究会 音楽部会研究大会に招かれて、ヴォーカル・アンサンブル カペラとしてレクチャーコンサートを行う。
7月 上野学園石橋メモリアルホールにて、合唱団フォンス・フローリス、古楽アンサンブル「コントラポント」がラモー「主が連れ帰って下さったとき」、カンプラ「レクイエム」を演奏、好評を得る。
10月 ヴォーカル・アンサンブル カペラ9枚目の CD「運命のミサ」をリリース(ジョスカン・デ・プレ ミサ曲全集 第4集)。

2013年
3月 古楽アンサンブル コントラポント「合唱隊」初の単独公演。新しい響きのジェズアルド「聖週間のレスポンソリウム」に聴衆から高評価を得る。
7月 原村古楽合唱団の指導を始める(~現在)。
8月 カペラがHakuju ギター・フェスタ 2013に出演。グレゴリオ聖歌の演奏や、ギタリストとの共演が好評を得る。
11月 ヴォーカル・アンサンブル カペラ「ジョスカン・デ・プレ 」ミサ曲作品の全曲を演奏。
12月 古楽アンサンブル コントラポント 年3回の定期公演制に移行、その初回としてドイツ初期バロックのクリスマス音楽の演奏会を行う

2014年
8月 ジャン=フィリップ・ラモー宗教作品全曲演奏会を行う。前売チケット完売、演奏も好評を得る。(合唱団フォンス・フローリス、コントラポント共演)
10月 ヴォーカル・アンサンブル カペラによる新シリーズ「ジョスカンのモテットとシャンソン連続演奏」をスタート。

2015年
2月 ヴォーカル・アンサンブル カペラがミュージック・ペンクラブ音楽賞受賞(クラシック部門 室内楽・合唱部門賞)。
6月 古楽アンサンブル コントラポント結成10周年記念演奏会でモンテヴェルディ「聖母の夕べの祈り」を演奏。
8月 ヴォーカル・アンサンブル カペラによる10枚目のアルバム「ジョスカンの聖母ミサ」リリース(ジョスカン・デ・プレのミサ曲全集 第5集)。レコード芸術誌準推薦盤。
8月 長野県原村の八ヶ岳中央高原キリスト教会パイプオルガン完成記念演奏会で原村古楽合唱団を指揮、オルガン演奏を行う。
9月 長野県原村「はらむら古楽祭2015」(共催)にてコントラポント演奏会の他、オルガン演奏、ワークショップなどを行う。
   CD「コントラポントのヴェスプロ」(モンテヴェルディ「聖母の夕べの祈り」ライヴ収録)をOttava Recordsのレーベル設立第一弾としてリリース。同時にハイレゾ音源をRMEプレミアム・レコーディングスからリリース(配信:e-onkyo)。
10月 株式会社フォンス・フローリス設立。

2016年
ヴォーカル・アンサンブル ロザリア、ヴォーカル・アンサンブル コクリコ(茨城)、カント・キアラ(長野市)等、ルネサンス音楽を専門としたグループの指導を行う。
5月 ヴォーカル・アンサンブル カペラで、ハクジュホール主催の公演「音楽劇紀行~バロック・オペラからミュージカルへ」に出演。
9月 第2回はらむら古楽祭開催。
10月 日本聖公会聖パウロ教会創立140周年演奏会に出演、オルガン、チェンバロ、クラヴィコードの3台の楽器を演奏。
名古屋(南山大学)でグレゴリオ聖歌とルネサンス音楽講習会を行う。

2017年
イザーク没後500年を記念して、ヴォーカル・アンサンブル カペラを始め様々な団体、講座でイザークの作品を取り上げる。 3月
ルネサンス音楽を専門に歌うグループ ソシイ・デ・ムジカ、およびスコラ・ポリフォニカ名古屋の指導を始める。
3、5月 モンテヴェルディ生誕450年を記念してヴォーカル・アンサンブル カペラ、コントラポントによる演奏会を開催、2大宗教大作「ミサ<イン・イロ・テンポレ>」「聖母の夕べの祈り」を演奏。
7月 ヴォーカル・アンサンブル カペラ11枚目の CD「歌謡ミサ」をリリース(ジョスカン・デ・プレ ミサ曲全集 第6集)。
7月、10月 ヴォーカル・アンサンブル カペラ結成20周年記念演奏会を開催。
東京ヴィヴァルディ合奏団にチェンバロ奏者として加わる。

2018年
4月 国立音大・東京藝術大学の卒業生・学生を中心とした若手奏者による室内管弦楽団「ボッシュ・コンソート」を結成、デビュー・コンサートを指揮する。モダン楽器を使いながらも古楽的アプローチでのバロック音楽演奏を目指す。

2019年
コーラス・カンパニー(京都)で定期連続講座を始める。 12月 新潟りゅーとぴあでのオルガン演奏会にヴォーカル・アンサンブル カペラ出演するもインフルエンザのため参加できず。

2020年
7月 音楽家有志、古楽院受講生と共にカリン・パウルスマイヤー著「15、16世紀の記譜法」を2年半かけて読了、すべての譜例を歌う。 コロナのため多くの活動が中止、延期、オンライン化となるなか、ヴォーカル・アンサンブル カペラの東京カテドラル無観客公演を行いライブ配信する。


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