古楽アンサンブル「コントラポント」は、17世紀を中心にその前後数十年、後期ルネサンスからバロックにかけての宗教音楽をレパートリーとした声楽器楽アンサンブルです

プロフィール

■古楽アンサンブル コントラポント Contraponto


古楽アンサンブル コントラポントContraponto -Ensemble for Early Music 花井哲郎をリーダーとして2005年に結成された古楽声楽家、古楽器奏者によるアンサンブル。17世紀を中心に、後期ルネサンスからバロックの宗教音楽をレパートリーとする。プログラムによって、各パート一人ずつの器楽・声楽によるアンサンブル、ア・カペラの合唱、そして独唱、合唱にバロック・オーケストラという形態まで、それぞれの作品にふさわしい編成をとる。作品の持つ可能性を最大限に引き出すために、時代・地域に固有の演奏形式に徹底的にこだわった演奏、また声楽家と器楽奏者が音楽のみならず「音」そのものに対するイメージを共有して、各自の独創性を生かしながらも「対位法的に」一体となった演奏を目指している。これまで取り組んできた音楽は、ビクトリア、ジェズアルドといったルネサンス音楽、ガブリエリ、モンテヴェルディなどヴェネツィア宗教音楽の黄金時代、ドイツ初期バロックの3大Sシャイン、シャイト、シュッツ、スペインのビリャンシコと18世紀イエズス会宣教時代ラテン・アメリカの宗教作品、フランス・バロックの作曲家シャルパンティエ、ジャン・ジル、クープラン、ド・ラランドなど、多岐にわたる。結成10周年の記念演奏会でモンテヴェルディ「聖母の夕べの祈り」を演奏、そのライブ・レコーディングはOTTAVA records第一弾アルバム『コントラポントのヴェスプロ』としてCDリリースおよびハイ・レゾ配信され好評を博する。

■コントラポントの特徴


【1】基本的に各パート一人ずつの編成で、比較的声部数の多い、編成の大きめの宗教曲を中心に演奏していきます。独唱、合唱、オーケストラ、という近代的な演奏形態では捉えることの出来ない時代の音楽を、声楽家と器楽演奏家が、音そのものに対するイメージを共有しながら一体となって演奏していくという、新しいスタイルのアンサンブルを目指します。
【2】各自のヴィルトゥオーゾな面を生かしながらも、ルネサンス・ポリフォニーからのアプローチや、言葉やそれが持つアフェクト(情感)に適した表現を追求します。
【3】メンバー各自が既存の演奏スタイルで勝負するのではなく、作品にふさわしいサウンドを模索し築きあげていくという、本格的な音楽づくりを目標とします。
【4】日本で演奏される機会の少ない、フランス・バロックの宗教音楽もレパートリーとして積極的に取り上げる。多くの作品はグラン・モテと呼ばれ、独唱、合唱、管弦楽による一種の教会カンタータである。その演奏に際しては、ヴェルサイユの楽団を想定した、器楽・声楽合わせて30人から40人の編成で演奏。

■リーダー花井哲郎のプロフィール



古楽演奏家。今年結成20周年を迎える「ヴォーカル・アンサンブル カペラ」音楽監督としてグレゴリオ聖歌とルネサンス宗教音楽の演奏。今までにジョスカン・デ・プレのミサ曲など11枚の CD をリリース。また古楽アンサンブル「コントラポント」のリーダーとしてバロック時代の宗教音楽演奏を行い、モンテヴェルディ「聖母の夕べの祈り」のライブ録音は CD リリースと同時にハイレゾ音源として配信され好評を博す。2015年より毎年長野県の原村で「はらむら古楽祭」を開催、古楽の新しい楽しみ方を提唱する。フランス・バロックの宗教音楽を専門とする合唱団フォンス・フローリスを始め、様々な古楽アンサンブルを指揮・指導。フォンス・フローリス古楽院院長、国立音楽大学講師。
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