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古楽アンサンブル「コントラポント」第2回演奏会
ザビエルの時代に響いた
スペインの宗教音楽とビリャンシーコ


2006年1124日(金) 午後7時(6時30分開場)
女子パウロ会聖堂

演奏曲目
クリストバル・デ・モラレス (c.1500-1553)
ミサ《ミル・ルグレ(千々の哀惜)》
フランシスコ・ゲレーロ (1528-1599)
モテット「起き、急ぎ来てください、愛しいひとよ」
ビリャンシーコ「彼が与えうるすべてのものを」
セバスティアン・アギレーラ・デ・エレディア (1565-1627)
エンサラーダ
フアン・バウティスタ・ホセ・カバニーリェス (1644-1712)、
クレメンテ・イマーニャ (17c)、マヌエル・ホセ・デ・キロス (?-1765)、
ラファエル・アントニオ・カステリャーノス(?-1791)
による様々な編成の宗教的ビリャンシーコ(スペイン語歌曲)



コントラポントとは
後期ルネサンスとバロックの音楽をレパートリーとする、声楽・器楽の古楽アンサンブル「コントラポント」。17世紀を中心に、その前後数十年のヨーロッパ各国の作品を取り上げていきます。「コントラポント」Contrapontoとは「対位法」を意味する16世紀のイタリア語。モンテヴェルディと論争した音楽理論家アルトゥージArtusiの本のタイトルなどに使われています。16,17世紀を特徴づける、教会音楽の基盤になっている技法として、このアンサンブルの演奏アプローチの一面も象徴しています。

演奏会について
コントラポントの第2回演奏会です。ザビエル(1506-1552)の生誕500年を記念して、本公演では、ルネサンス、バロック期のスペインと中南米で活躍した作曲家達による作品を演奏します。
ザビエル時代のイベリア半島では、高度な作曲技法を用いた宗教音楽が盛んに創作され演奏されていました。宗教的情熱の発露であるそれらの作品は、現代人にとっても深く感動的な芸術作品です。ミサ《ミル・ルグレ(千々の哀惜)》は、16世紀スペインを代表する作曲家のひとりモラレスが、哀愁漂う美しいシャンソンをもとにして作った傑作です。このシャンソンは16世紀のヨーロッパで愛好されており、ザビエル滞在時の日本でも鳴り響いていたかもしれません。モラレスより一世代若いゲレーロは、「マリアの歌い手」とも呼ばれ、聖母のためのすばらしいモテットを多数残しています。その中から特に美しい「起き、急ぎ来てください、愛しいひとよ」を選びました。
「ビリャンシーコ」は当時のスペインで愛好されていた歌曲のジャンルです。
宗教作品ではあっても、歌詞はカトリック圏に一般的なラテン語ではなくスペイン語です。これらの作品は、教会内での俗語の使用を禁じるスペイン国王の命令も無効となるほどの爆発的な人気を得ていました。さて、大航海時代の覇者であったスペインは、新大陸に進出してカトリックの信仰を広めました。現地でも多くの宗教音楽が作曲されていましたが、今回のプログラムにはグァテマラで活躍していた作曲家達のめずらしい作品も含まれています。スペイン的情熱に満ちた多彩な宗教音楽の数々をどうかお楽しみください。

コントラポントの特徴
1. 基本的に各パート一人ずつの編成で、比較的声部数の多い、編成の大きめの宗教曲を中心に演奏していきます。独唱、合唱、オーケストラ、という近代的な演奏形態では捉えることの出来ない時代の音楽を、声楽家と器楽演奏家が、音そのものに対するイメージを共有しながら一体となって演奏していくという、新しいスタイルのアンサンブルを目指します。
2. 各自のヴィルトゥオーゾな面を生かしながらも、ルネサンス・ポリフォニーからのアプローチや、言葉やそれが持つアフェクト(情感)に適した表現を追求します。
3. メンバー各自が既存の演奏スタイルで勝負するのではなく、作品にふさわしいサウンドを模索し築きあげていくという、本格的な音楽づくりを目標とします。
             (「コントラポント」リーダー 花井哲郎)


演奏
古楽アンサンブル「コントラポント」
ソプラノ      鈴木美登里 花井尚美
テノール      及川豊 谷口洋介 野村和貴
バス        春日保人
ヴァイオリン    小野萬里 丹沢広樹
ヴィオローネ    西澤央子
リュート      金子浩
オルガン、リーダー 花井哲郎


◆料金
一般4,000円 学生2,000円(全自由席)

◆チケット
東京古典楽器センター 03-3952-5515
東京文化会館チケットサービス 03-5815-5452
東京芸術劇場 03-5985-1707
サンパウロ 03-3357-8642

◆問い合わせ フォンス・フローリス otsuka@fonsfloris.com


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